― 小さな一歩から始めよう ―

「もっと成績を上げたい」「次のテストでは、もう少しいい点を取りたい」。勉強していると、そんな目標を持つことがあります。
目標を持つのは大切なことです。ただ、「成績を上げる」という目標だけでは、今日机に向かったときに何をすればいいのかまでは決まりません。
数学のワークを進めるのか、英単語を覚えるのか、授業でわからなかったところを復習するのか。やることはいくらでもあるため、かえって迷ってしまうこともあります。
そんなときは、大きな目標をいったん横に置いて、「今日クリアできる目標」を一つ決めてみるのがおすすめです。
難しい目標でなくて構いません。
今日の勉強が終わったときに、「これはできるようになった」と言えるものを一つつくる。そこから勉強を始めます。
まずは「今日クリアできる目標」を決める
「成績を上げたい」だけでは、今日やることが決まらない
たとえば、「数学の点数を上げたい」という目標があるとします。
これは大切な目標ですが、今日の勉強に使うには少し大きすぎます。そこで、もう少し細かくしていきます。
「数学の点数を上げたい」
↓
「計算問題で点を落とさないようにしたい」
↓
「苦手な計算を自分で解けるようにしたい」
↓
「昨日間違えた計算を3問、自力で解けるようにする」
最後まで小さくすると、やることがはっきりします。
大きな目標をやめるわけではありません。「成績を上げたい」という目標と、今日の勉強の間に、小さな目標を置くイメージです。
いきなり遠くのゴールだけを見て進むより、「まずここまで」と決めたほうが、次の一歩を選びやすくなります。

「何をやるか」より「何ができたらクリアか」
小さな目標を決めるときには、もう一つコツがあります。
「ワークを3ページやる」「英単語を20個勉強する」のように、やる量だけで終わらせず、どの状態になったらクリアなのかまで決めます。
数学なら、
「ワークを3ページやる」ではなく、
「間違えた計算を3問、答えを見ずに解けたらクリア」
とします。
英語なら、
「単語を10個勉強する」ではなく、
「日本語を見て、10個の英単語を正しく書けたらクリア」
と決めます。
社会なら、
「教科書を読む」で終わらせず、
「今日習った出来事を、教科書を閉じて自分の言葉で説明できたらクリア」
という目標にもできます。
数学では「解ける」、英語では「覚えて書ける」、社会では「説明できる」。教科によってクリアの形が違っても問題ありません。
大切なのは、勉強した時間やページ数だけでなく、勉強の前にはできなかったことが、終わったときに一つできるようになっていることです。
最初から難しい目標にする必要もありません。
「3問ならできそう」「10個なら覚えられそう」くらいから始めて大丈夫です。クリアできたら、その次に少しだけ難しくすればよいからです。
小さな目標は「できたかどうか」まで確かめる
勉強の最後に1回だけテストする
目標を決めて勉強したら、最後に確認を入れます。
ポイントは、答えや教科書を見ない状態でもできるかどうかです。
数学なら、解き方を確認したあとに解説を閉じて、もう一度同じ種類の問題を解きます。英単語なら、答えを隠して書いてみます。
勉強中には「わかった」と感じていても、何も見ずにやってみると手が止まることがあります。それは珍しいことではありません。
むしろ、そこで「まだ一人ではできない」とわかれば、次にやることが見つかります。
反対に、何も見ずにできたなら、その日の目標はクリアです。
確認のために長いテストをする必要はありません。最後に1問解く、5個だけ確認する、といった短いチェックでも十分です。
クリアできたものは、ノートや予定表に○を一つつけておくのもよいでしょう。何ができるようになったのかを残しておけば、自分が前に進んでいることも確認できます。

できなかったら、目標をもっと小さくする
目標を立てたからといって、毎回うまくいくとは限りません。
たとえば「英単語を30個覚える」と決めたものの、実際には15個しか覚えられなかったとします。
ここで「目標を達成できなかった」とだけ考えると、次の勉強が少し重くなります。
それよりも、「30個は一度にやるには多かった」と考えて、次は10個ずつに分けたほうが役に立ちます。
数学でも同じです。
文章題を一人で解こうとして難しかったなら、「まず式だけ立てられるようにする」。それでも難しければ、「何を求める問題なのかを見つける」ところまで小さくできます。
目標は、一度決めたら変えてはいけないものではありません。
難しすぎたら小さくする。簡単にできたら、次は少しだけ難しくする。その調整をしながら、自分に合った勉強の進め方をつくっていきます。
s-Liveきょうと山科校でも、「もっと頑張ろう」という言葉だけで終わらせるのではなく、今の学習状況を見ながら、まず何に取り組むのかを整理することを大切にしています。
目標が大きすぎると、何から手をつければよいのかわからなくなります。今できるところまで小さくすると、次の行動が見えやすくなります。
「できた」の次に、もう一歩だけ進む
次の目標は、今日の勉強から見つける
毎日、新しい目標を一から考える必要はありません。
次にやることは、その日の勉強の中から見つかります。
「ここまではできたけれど、ここから先はまだ難しい」。その境目が、次の目標になります。
たとえば数学で、計算問題は解けるようになったものの、文章題になるとうまく式を立てられなかったとします。
次は、
「文章題を読んで、自分で式を立てられるようにする」
を目標にできます。
式を立てられるようになったら、次は最後まで解く。そこまでできたら、少し違う問題でも使えるか試してみる。
こうして、今日できたところから次の一歩を決めれば、毎回「今日は何をしよう」と悩む時間も減っていきます。
小さな目標をつなげる
最初に出した数学の例に戻ってみます。
大きな目標は、
「数学の点数を上げたい」
でした。
そこから、
「昨日間違えた計算を3問、自力で解けるようにする」
という小さな目標をつくりました。
それをクリアしたら、次は同じ種類の問題を続けて解く。さらに慣れてきたら、時間を意識して解いてみる。テスト前には、いくつかの単元を混ぜた問題にも取り組む。
一つひとつを見ると、小さな目標です。
けれど、それぞれがつながれば、「計算で点を落とさない」という力に近づきます。そして、その積み重ねが「数学の点数を上げたい」という最初の目標につながっていきます。
大きな目標を持つことと、小さな目標を立てることは別々ではありません。
大きな目標が進む方向を決め、小さな目標が今日の一歩を決めます。
今日は「1つできるようになる」でいい
「成績を上げたい」と思ったら、その次に今日の目標を決めます。
最初は簡単なもので構いません。
まずは、昨日間違えた計算を1問、答えを見ずに解けるようにする。できたら3問に増やし、同じ種類の問題でも確かめてみる。
クリアできたら次へ進み、難しければ小さくする。それを繰り返します。
毎日の勉強は、大きな変化ばかりではありません。むしろ、「昨日より一つできるようになった」という小さな変化が積み重なっていきます。
その積み重ねが、「計算で点を落とさない」、そして「数学の点数を上げる」という大きな目標につながります。
勉強を始める前に、今日クリアすることを一つ決める。
そこから始めてみてください。

勉強の「次にやること」を一緒に整理します
「小さな目標を決めればいいのはわかったけれど、自分の場合は何から始めればいいかわからない」
そんなときは、s-Liveきょうと山科校の学習相談カウンセリングをご利用ください。
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