
「ワークはちゃんとやっているのに、点数が上がらない」というご相談は少なくありません。原因は、ワークをやったかどうかではなく、どう使ったかにあります。
1学期の答案を確認したら、次に見ておきたいのが学校ワークです。答案はテスト当日の結果ですが、その結果を生んだ準備の仕方までは、答案だけでは分かりません。
「提出しているから大丈夫」「毎日机には向かっている」。それでも点数が伸び悩むとき、ワークの中身に目を向けると、次にやることが見えてきます。
学校ワークは「提出した」だけでは測れない
いつ始めたかで、ワークの役割が変わる
学校ワークを提出しているから、十分に勉強できているとは限りません。提出日の直前に一度だけ終わらせたのか、早めに取り組み、間違えた問題を解き直す時間を作れたのか。始めた時期によって、ワークの役割は大きく変わります。
締切に間に合わせることだけが目的になると、答えを確認して終わりになりがちです。早めに一周目を終えれば、分からない問題を質問したり、間違えた問題をもう一度解いたりする時間が生まれます。大切なのは提出を終えることではなく、テスト当日に自力で解ける状態にすることです。
丸の数より、間違いの残し方を見る
ワークを見ると、すべての問題に丸がついていることがあります。ただし、丸が多いから理解できているとは限りません。答えを見て書き写し、そのまま丸をつけていることもあるからです。
確認したいのは、間違えた問題に印が残っているか、解き直した跡があるか、二回目に自力で解けたかです。間違いを消して正しい答えだけを書き直すと、どこが苦手だったのか分からなくなります。間違えた問題には印を残し、後からすぐに見つけられるようにしておくと、二周目の勉強が進めやすくなります。
二周目は、間違えた問題を中心にする
ワークを二周、三周することは有効ですが、毎回すべてを最初から解く必要はありません。一回目で迷わず解けた問題まで同じ回数繰り返すと、本当に必要な問題に使う時間が減ってしまいます。
二周目は、間違えた問題・空欄だった問題・正解したけれど迷った問題を中心にします。三周目は、その中で再び間違えた問題に絞ります。回数を重ねるごとに、解く問題が減っていく形が理想です。「何周したか」だけでなく、「解けない問題をどこまで減らしたか」を見てください。
80点台と90点台を分けるのは、正解後の確認
80点台の生徒は、基本問題をある程度解けていることが多くあります。それでも点数が安定しない場合、正解した問題をそのまま終わらせていることがあります。
一度正解していても、時間を置いてもう一度解けるとは限りません。答えは合っていたが説明できない。似た問題になると迷う。たまたま選択肢が当たった。こうした問題を残しておくと、次のテストで失点につながります。90点以上を安定して取るためには、不正解を直すだけでなく、曖昧な正解を減らす必要があります。
答案とワークを照らし合わせる
答案とワークを並べて見ると、失点の原因がより分かりやすくなります。ワークで何度も間違えていた問題を、テストでも落としていた。ワークでは解けていたのに、テストでは時間が足りずに空欄だった。ワークと同じ問題は解けたが、少し形が変わると対応できなかった。
ワークで間違えたままだったなら、解き直しの方法を変える必要があります。ワークではできたのに本番で落としたなら、時間を測る練習や条件の読み取りを見直します。答案だけ、ワークだけではなく、二つをつなげて見ることが大切です。
「ケアレスミスだった」で答案を閉じない
テスト後に間違いの理由を聞くと、「ケアレスミスだった」「分かっていたけれど間違えた」という言葉がよく返ってきます。もちろん、本当に一度だけのうっかりもあります。しかし、同じような失点を何度も繰り返しているなら、単なる偶然ではありません。
一度だけのミスと、繰り返すミスは分けて考える
一度だけ数字を書き間違えた、たまたま一つの単語を読み飛ばした。こうした失敗は誰にでもあります。ただし、毎回符号を間違える、単位をつけ忘れる、選択問題を感覚で選ぶ。同じ形のミスが続く場合は、解き方や準備の仕方に原因がある可能性があります。
過去の答案が残っているなら、似た失点がないか見比べてみてください。同じ場所で繰り返しているなら、「次は気をつける」ではなく、行動を変える必要があります。
計算ミスは、途中式の省略から起きる
計算ミスを減らすために「もっと丁寧に」と声をかけても、生徒は具体的に何を変えればよいか分かりません。暗算を減らす。途中式を一行ずつ書く。符号をはっきり書く。分数の線を長めに引く。こうした書き方のルールを決める方が、改善につながります。
途中式がほとんど残っていない答案は、解き方を知らなかったのか、途中の計算で崩れたのか判断しにくくなります。途中式は、先生に見せるためだけのものではなく、自分のミスを見つけ、解き直すための手がかりです。
読み落としは、見直しだけでは防げない
「最後に見直せばよかった」と考えることもありますが、見直しだけに頼るのは危険です。最初に読み落とした条件は、見直しでも同じように見落とすことがあるからです。
そこで、問題を読み始めた時点で行動を決めます。条件に丸をつける。単位に線を引く。選ぶ数を書き込む。記述問題では、聞かれていることを短く余白に書く。ミスが起きてから探すのではなく、起きにくい解き方へ変えることが大切です。
「次は気をつける」を具体的な約束に変える
「次は気をつける」は、気持ちとしては正しくても、行動が決まっていません。次のテストまでに守ることを一つか二つに絞ります。
文章題では条件に線を引く。計算では途中式を一行ずつ書く。最後の5分は空欄と単位を確認する。英作文を書いた後は、主語と動詞があるかを見る。このように、実際にできたかどうかを確認できる形にします。約束を増やしすぎると、どれも意識できなくなります。最も繰り返している失点から、一つずつ直していく方が効果的です。
s-Liveきょうと山科校では、ワークの「使い方」まで見ます
s-Liveきょうと山科校では、ワークを提出したかどうかではなく、いつ始め、どう解き直したかを確認します。間違えた問題に印が残っているか、二周目で本当に解けるようになっているかを一緒に見ながら、次にやり方を変える点を具体的にしていきます。
ケアレスミスについても、「気をつけよう」で終わらせません。同じ形のミスが繰り返されていないかを答案から確認し、途中式の書き方や問題文の読み方など、行動として直せる形に落とし込みます。
まとめ|ワークは、答案の裏側を映す資料です
提出しているのに点数が伸びないときは、ワークの中身を見直してみてください。いつ始めたか、間違いをどう残したか、二周目に何を解いたか。ここに、次のテストで変える点が見えてきます。
ケアレスミスも同じです。一度きりのミスなのか、繰り返しているミスなのかを分け、「次は気をつける」を具体的な行動に変えることが、失点を減らす一番の近道です。
答案とワークを一緒に確認しながら、夏休みにやり直す内容を整理したい方は、無料の学習相談も行っています。相談の進め方や当日お持ちいただくものについては、こちらの記事でご案内しています。
【リンク:記事①「同じ80点でも、やることは違う|1学期の答案から復習を決める」】
記事③:教科別の答案チェックと夏休みの学習カルテ(公開予定)